星をみるふたり
彼女は星を見ている。大して暗くない街なかの空。オリオン座だけは何となく分かるような、そんな夜空を。 僕は毎晩、そんな彼女の姿をカーテンの隙間から見ることができた。ストーカー? そんなんじゃない。ただ、家が隣同士なだけ。飽きもせず、空を見上げる彼女を僕はただ、勉強の傍ら観察していたのだ。とはいえ、代わり映えのない姿ではあったけれど。
ある日僕は、彼女に尋ねた。星を見るのって楽しいの? と。昼休みの教室は、それなりに騒がしかった。 すると彼女はニヤリと笑って頷いた。 「君と一緒に見るのがいいんだよ」 僕の、ノートの上に転がっているシャーペンを彼女は転がす。お尻に着いているピンクの子豚ちゃんと目が合った。 「ねえ、今夜。流星群が見れるんだってさ。一緒に行かない?」 僕とおそろいの髪留めをきらめかせて、笑った。
2025-12-19 23:47:30 Privatter+